一年間を総括して振り返るのは、「年記」で合っているのだろうか。
先日生理痛でベッドから出られなかった日、kemioのYoutubeをみた。季節や年などで区切りをつけてだらだらしないことの大切さについて話をしていて、たしかに!と思ったので、わたしも2022年を振り返ってみようとおもう。振り返りの方法については、まずは一ヶ月ごとに振り返ってみる。
一年が、まとまりすぎないように。
1月
・映画『ユンヒへ』フェア
・『me and youの「迷いながら考えつづけて偶然光がさすかもしれないフェア」』
・me and you×武田砂鉄 トークイベント
スパイダーマンの新作や、『その年、私たちは』に影響を受けていた。それから休職後のアパートの更新、ほとんどお金がないなかでなんとかやりくりした自分に驚いていた気がする。お金がない、という状態に慣れると、自分の生きる強さのようなものに触れ、大抵の貧乏生活は乗り切ることができる、という変な自信がうまれる。
2月
2022年にうまれた伝説的ドラマ『二十五、二十一』の放映がスタート。
マッチングアプリで知り合った人と、電話を重ねた後に会って、人間としての関係を深められそうな人だ、と予感していたのだけれどそう感じたのは自分だけであったことがわかり、少し落ち込んでいた。恋愛は難しい、と感じ、この後はマッチングアプリをやめたのだったとおもう。
晶子さんが貸してくれた『夏物語』の主人公に対する共感。
3月
イベントの配信業務スタート。
インフォメーションとして働いていたヴィーナスフォートが閉館。最後に行きたかったけれど、タイミングが合わなかった。高校生と思われる子の卒業式に出席した後の家族が本屋にきて、それぞれが個人で本を買っていったことがとても素敵だった。
4月
・渥美志保×高山和佳 トークイベント
渥美さん、高山さん、大月書店さん、誠文堂新光社さんと韓国ドラマチーム結成。その後にハマった『ユミの細胞たち』はこのイベントで教えてもらったドラマ。Mオンニとの出会いもこのイベントがきっかけ。以降、たくさん本屋に遊びにきてもらって話すようになった。
映画業界の労働問題、セクシャルハラスメントの問題が次々にニュースになっていくなかで、数年間自分の中にあった違和感が消えないことを確信し、ttwitterに告発した。多くの人を傷つけた。インターネットは、自分の言葉が自分の責任を持つことが難しい範囲で広がっていくことも感じた。それでも後悔はしていない。最近みたドラマの中に、「インターネットには忘れる権利がない」という言葉があった。私の違和感はインターネットに残り続けている。「映画」に携わる人が、この問題をどう捉えていくのか、向き合い続けてもらうことができるのかは常に不安であるし、心配をしているし、ただ改善の方向に向かってほしいわけだけれど、わたしはわたしとして、実名で自分の言葉に対して責任を取り続けたいとおもっている。
この時期はあらゆる通知に一喜一憂し、とても不安定だった。『私の解放日誌』を観ていた。
5月
・しまおまほ×こどもMC×崎山敏也 トークイベントが印象に残っている。トークイベントという場で、子どもの話には嘘や計算、予定調和がほとんど存在しない。とても輝いていた。
・新大久保の焼肉屋。韓国に精通する二人が選んでくれた食事メニューがとても美味しく、最高だった。
6月
BTSの音楽の替え歌で、「当事者研究しよう」という歌を聴いた。とても耳にのこっている。このイベントでも、5月と同じように子どもが数人登場し、フルリモートだったのでより自由な姿の子どもたちに出会った。
向谷地さんがお話してくださった「子どもっぽい」という言葉に含まれている、子どもを下にみていることについて、ずっと考えている。人間社会のなかで子どもは守られるべき存在だけれど、「子どもだから」というイメージによる短絡的な考え方からは離れたい。
・映画『FREE』に影響を受けて選んだ本たちの選書フェア
カレンダーをみたり、自分のツイートをさかのぼったりしながら振り返りをしている。フリーの書店員をやりたい、と言い出したのがこの頃であったことに驚く。2022年は、特に時間の経過、感覚がとても不思議だった。この頃のことは、まるで一ヶ月前くらいの気持ち。
休職から徐々に復帰をして、ようやく週5のアルバイトを全うできるくらいの体力を得ながら、今よりも強く生活に不安を感じていたし、ダブルワークを検討しているなかでうまれたアイディアだった。心のなかにまとまった考えを亜衣さんに話して、少し自信がついたのでSNSにのせてみたら意外に反響をいただいて嬉しかった。ただ、世の中の本屋には個々の様々な状況や忙しさがあるなかで、このアイディアを更に具体的にできたら...というところで今は止まってしまっている。わたしも自分が働いている本屋の社員になって、ダブルワークどころではなくなった。でも、単発的な人出募集(棚卸しや、大量の梱包、発送作業、イベント出店時の店番など)のお声がかかったらうれしいなという気持ちは毎日あって、それは本屋の慢性的な労力不足、忙しさを知っているから、という気持ちがベースにある。どこの本屋の手伝いをしたいとか、店頭に立つことを個人としてアピールしたいとか、そういうことではないので、タイミングが合う本屋さんがありましたらぜひお待ちしています。いつかこのシステムを形にすることができたらいいな、とも思っています。
年記、思ったよりも労力がかかり疲れてしまったので、6月までで一旦締め。続きと総括?を書くことは一応の目標にしながら。