生理の前から始まった下腹部痛がおさまらない。この数年で、ストレスがたまっているとそのままお腹の痛みになるからだになってしまった。
精神の痛みや怒りの種類のなかには、構造に気づいて発生するものがある。私にとっては女性差別がその大きなもので、昔は気づいていなかった、いや気づかないフリをしていたもの。『82年うまれ、キム・ジヨン』を読んだときに自分のなかに違和感がうまれ、なんというか見えるようになった。誰だって、きっと傷つくのは痛いし、その感情に向き合うことも面倒くさいし、スムーズな日常に小さな岩をパラパラ、どすんと落とすようなものだ。だけどわたしは、女性差別もそうだし、様々な構造にいちいち傷つき、痛みをかんじるようになってしまった。元々生きるのが下手だったのに、困っている。すべてに戦う元気はない。だけどあまりにも、強いもののために作られているこの世界に、時々途方に暮れている。
