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鼻がつまっている。喉も痛い。

今日は起きてからずっとくしゃみが止まらなくて、夕方出かけるぎりぎりまでティッシュを手放すことができなかった。風邪をひいたのかなと思っていたけれど、目もかゆいような気がするし、咳はでないし。ついに花粉症になったのか、それとも寒暖差アレルギーか。花粉症とは思いたくなかったので、寒暖差アレルギーの疑いを進めることにした。コロナは先日罹患したので、さすがにこの短期間ではないだろう。病院に行こうとしたけれど、あまりにくしゃみが辛くて家を出る時間がぎりぎりになってしまったので、薬局で市販の鼻水の薬を買った。高すぎず、なんとなく効きそうなパッケージのやつ。こんなんでいいのだろうかと思うけれど、高くなくて、くしゃみと鼻水が止まればなんでもよかった。開けたらカプセルのシートに「佐藤製薬」と書いてあって信頼度アップ。佐藤製薬のキャラクター、「サトちゃん」は自分のあだ名と同じなので、子どもの頃から身近に感じている。これでいいのか?とは思ったけれど、飲んだ。少しむずむずはするけれど、ひとまず止まったので効いたみたい。鼻水の市販薬を買ったのはおそらく人生で初めてに近かった。

 

今日は職場の本屋で、焼きそば本のトークイベントがあった。父の友人夫妻・ちかしさんとゆうこさんが登壇者の小野瀬さんと知り合いということで来てくれることになり、わたしも会いに行った。ちかしさんは、私が子どもの頃から知っていて、父が亡くなる直前にメールをした相手でもある。本屋へ向かいながら、父は私には最期の別れを言わなかったことを思い出した。ちかしさんにはメールをしていたし、父の友人がお見舞いにきてくれた際には、「もう死ぬとおもう」と言っていたけれど、言いながら私の方を向いて「今のは冗談だよ」を意味するようなウインクをしていた。ずっと、父はわたしに対してかっこいい父親でありたくて、死ぬことを隠していたかったのだと思っていたけれど、今日は急にふと思った。もしかしたら、私のためとか、娘にどう見られたいかではなくて、私に別れを告げるのがこわかったのかなと思った。あまりにも悲しすぎたのかもしれない。一方、私自身も父の死を受け入れているようで受け入れたくないところがいまだにあり、父の友人などに会う際は、亡くなったことを強く意識する時間になるのでちょっと緊張するなと思った。思い出しすぎて、悲しくならないように防衛するのだ。

 

久しぶりに会った二人は、数年前に会ったきりの記憶のなかの二人と変わらなかった。ちかしさんが、「本屋はBOOK&BEERの略なんだね、さとちゃんに合ってるね、なんでここに入ったかわかっちゃったぜ」としきりに言うのでちょっと恥ずかしかった。ちかしさんは、質疑応答でも長く話をしていた。またちょっとうれしいような、恥ずかしいような気持ちになって、親が職場見学にきているような気分になった。

 

イベント後、新雪園に連れて行ってもらった。行くのは初めてだった。ちかしさんは実家が下北沢なので、下北沢人なのだ。二人のおすすめを注文してもらって、チャーハンもちゃんぽんも全部小皿にとりわけてもらった。辛めの赤いちゃんぽんは、いがいがしてきていた喉に熱くしみて、とてもおいしかった。チャーハンは目玉焼きがのっていた。

 

地下の席に案内された際、階段の壁にたくさんポスターが貼ってあったので、これはシモキタナイトのチラシも貼ってもらえるかな?とお店の方に聞いてみたら、自分で貼るならOKとのこと。今日はセロテープなど持っていなかったので、今後改めて貼りにいくことになった。

 

雨が降り始めた下北沢、ちかしさんとゆうこさんとは、駅前で別れた。ちかしさんは「これパパのパンツだよ」とカーキ色のパンツを履いていて、こうやって少しずつ、生きている人たちと共に父の存在があることを知ってうれしかった。