晶子さんが「誕生日おめでとう」と渡してくれたビールとクッキーを食べながら0時を迎えた。『ユミの細胞たち2』を観ようとつけると、どんどん先が気になる展開になっていき結局朝まで観る。アドレナリンの放出を感じ、ストレスの発散になった気がする。
通勤途中の渋谷駅で、改札にあがるエスカレーターに乗ろうとしたら私と同じタイミングで乗ろうとした女性が後ろから引っ張られていた。イヤホンで聴いている音楽の背後で、
「お母さん周りの人をみて邪魔にならないようにしてよ!」と言う他の女性の声がする。
音楽を聴きながら周りをみていなかったのは私なので、申し訳ない気持ちになる。
私も、母と一緒に歩いていた時に他の人に迷惑をかけないよう注意をしたことがある。その時は、母にちゃんとしてもらいたいという気持ちが強かった。思い出すと心が痛くなる。母は母で、自分とは異なるのだと最近になって思うようになった。
駅から本屋に向かう道は坂をくだったり、のぼったり。所々で大雨の水たまりにはまる。どんどんスニーカーに水がしみていき、着いた頃には足首から下が濡れてしまった。脱ぎたくてたまらない。
連休だけど静かな店内で、たまっていた仕事に熱中した。
夜、家に帰って『ユミの細胞たち2』の12話〜最終話まで観る。亜衣さんと頻繁に、ドラマについてのやりとりをした。
「わたしがうまれること決めたわけじゃないし 時代も社会も選んでないけど この生で出会った人やものたちはだいすきだし だからめでたいよね」
そう思ったら、今日は朝からずっと自分の生を祝うことができた。